ブログを見ていただきありがとうございます。
この記事は高校野球の球数制限について知りたい方への内容になっています。
高校野球の球数制限、細かいルールなどはどこまでご存じでしょうか。
この記事では野球観戦歴30年以上の筆者が球数制限のルールとともに、メリット・デメリットもお伝えしていきます。
この記事を読めば球数制限に関して今よりもっと詳しくなれますよ。
高校野球の球数制限とは?
まずは球数制限のルールを見てみましょう。
- 一人の投手が投げる球数は「1週間500球以内」とする
- 500球に達した時点での打者までは投げられる(投げ終えた後に投手交代)
- 降雨などでノーゲーム、再試合となった試合の球数もカウントされる
- 対象となる試合は春夏の甲子園・地方大会の全公式戦
※日程に関しては原則3連戦を回避
なぜ球数制限が導入されたのしょうか?
理由は投げすぎによる故障を予防するためです。
高校野球では以前から投手の投げすぎが問題となっています。
近年では2018年夏の甲子園で吉田輝星選手(金足農業→北海道日本ハム)が準決勝までの5試合を一人で投げ抜き話題になりました。
エース一人で投げ続ける姿が感動を与えるのは事実です。
ただ短期間での何百球という投球が選手の体にいいとは思えませんね。
選手を酷使から守る意味でも球数制限は必要と判断され導入に至りました。
球数制限のメリット
球数制限の導入で考えられるメリットをご紹介します。
選手の故障予防
球数制限のメリットとして、導入理由でもある「選手の故障予防」が挙げられます。
投手の肩や肘は消耗品と言われています。
導入理由の部分でも述べたように、地方予選・甲子園での何百球という球数は選手の体にいい影響は与えないでしょう。
球数を制限することで、故障予防の効果が期待できますね。
選手に新たなチャンスが生まれる可能性
「選手に新たなチャンスが生まれる可能性」があるのも球数制限のメリットです。
これまでは一人のエースがいれば大会を勝ち抜くことができました。
しかし球数制限の導入により、今後はエース以外にも計算できる投手がいないと勝ち抜くのは難しくなります。
今まで目立たなかった選手にチャンスが生まれ、才能を開花させるかもしれませんね。
新たな好選手が誕生するのを楽しみにしましょう。
球数制限のデメリット
次は球数制限で考えられるデメリットを見ていきましょう。
強豪校(選手層の厚いチーム)が有利になる
球数制限のデメリットの一つが、強豪校(選手層の厚いチーム)が有利になる点です。
選手層の厚い強豪校は、優秀な投手が複数いることが多いです。
一方で選手層の薄い高校は頼れる投手が一人だけというケースも珍しくありません。
球数制限の導入で、エース一人が投げ抜いて大会を勝ち進むのはかなり難しくなります。
選手層の厚い強豪校が今よりも有利になるのは間違いないですね。
試合成立が難しくなる可能性
「試合成立が難しくなる可能性」もデメリットの一つです。
高校野球ではベンチ入りメンバーが充実しているチームばかりではありません。
部員数が9~10名と試合成立ギリギリの人数で活動しているチームも存在します。
上記のようなチームだと投げられる投手が一人のみのケースも考えられるでしょう。
球数制限での交代後、投げられる投手がいなくなり最悪試合が成立しない可能性も出てきます。
複数投手の育成が求められますが、口でいうほど簡単ではないので今後も議論する必要があります。
選手の気持ちに対するケアが必要
球数制限の導入により「選手の気持ちに対するケア」が今以上に重要となります。
高校卒業後も野球を続ける人数は決して多くはありません。
高校球児の中には「高校野球で燃え尽きたい」と思っている部員もいるでしょう。
「高校野球を最後と決めている投手が、リードしている状況で球数制限のため交代し逆転負けする」
極端な例ですが、球数制限がきっかけの逆転劇は生まれると思います。
また少なからず投手に悔いは残るでしょう。
球数制限の導入によって継投や戦い方以外に、選手の気持ちに対するケアもより大切になります。
待球作戦が増える可能性
「待球作戦が増える可能性」もデメリットとして考えられます。
球数制限の導入により、投手に多くの球数を投げさせる待球作戦は有効な戦術となります。
筆者は球数を稼いで投手の疲労や甘い球を狙うのは、立派な作戦の一つだと思っています。
ただ高校野球を見ている方の中には、待球作戦にいい印象を持たれない方も多いでしょう。
過去には甲子園で「カット打法」と呼ばれる打法が物議をかもしました。
待球作戦に関しても今後議論する必要が出てくるかもしれませんね。
まとめ
高校野球の球数制限を見てきました。
まだ始まったばかりですが、選手の体を守るためにルールを決めたのは大きな一歩といえるでしょう。
もちろん「1週間500球以内」が適正かは今後も議論を重ねる必要があります。
これから議論が進み、選手に取ってより良いルールになることを望みます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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