- クライマックスシリーズの仕組みがよく分からない
- ファーストステージ・ファイナルステージ・アドバンテージについて詳しく教えて!
- 結局クライマックスシリーズは何勝したらいいの?
毎年大きな盛り上がりを見せる、プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)。しかし、クライマックスシリーズの仕組みやルールを複雑に感じている人も多いです。
筆者は野球観戦を30年以上楽しんできました。
そこでこの記事では、クライマックスシリーズ(CS)の仕組みやルールについて、まとめて解説します。
この記事を読めば、クライマックスシリーズに詳しくなり、今以上にクライマックスシリーズを楽しめます。
クライマックスシリーズ(CS)とは
「クライマックスシリーズ」はプロ野球のペナントレース後に行われる、日本シリーズ出場をかけた試合です。
2007年から導入されました(2004~2006年はパリーグでのみプレーオフ制度を実施)。
- ペナントレース(3月下旬~10月)
- クライマックスシリーズ(10月)
- 日本シリーズ(10~11月)
プロ野球のシーズンは基本的に上記の流れで進み、日本シリーズで勝利したチームがそのシーズン(○○年)の「日本一球団」となります。
→【プロ野球】7つの単語で1年間の流れを覚えよう【初心者向け】
クライマックスシリーズの仕組み
クライマックスシリーズは「ファーストステージ」と「ファイナルステージ」に分かれています。
ファーストステージ
「ファーストステージ」はペナントレース2位と3位のチームが、2位チームの本拠地で対戦します。
3試合制で行い、先に2勝したチームが勝者としてファイナルステージに進出できます。
引き分けたら?
引き分けが発生し、3試合終了時点で「1勝1敗1分け」「0勝0敗3分け」と勝敗数が並んだ場合は、2位チームがファイナルステージに進みます。
2試合終了時点でファイナルステージに進むチームが決まった場合は、3試合目は行いません。
※2試合終了時点で決着がつくケースとして「どちらかのチームが2勝」または「2位チームの1勝1分け」があります。
ファイナルステージ
「ファイナルステージ」はペナントレース1位(優勝)チームとファーストステージの勝者
ファイナルステージの特徴として、開始時点でペナントレース1位チームには1勝のアドバンテージが与えられています。ペナントレースで1位になったボーナスと考えれば分かりやすいでしょう。
試合は6試合制で行い、先に4勝したチームが「クライマックスシリーズ優勝球団」として日本シリーズに進出できます(1位チームはアドバンテージの1勝があるので3勝すればクライマックスシリーズ優勝)。
ファーストステージと同様、引き分けが発生し勝敗数が並んだ場合は、1位チームが日本シリーズに進みます。
また、日本シリーズに進むチームが決まった時点でファイナルステージは終了となり、残りの試合は行いません。
クライマックスシリーズの主なルール
延長・引き分け
延長戦はセリーグ・パリーグともにペナントレースと同様の12回までです。12回を終えても同点の場合は引き分けとなり、再試合は行いません。
また、上位チームの勝ちか引き分けでステージ勝利が決まる試合では、12回表終了または12回裏途中で同点となった時点(上位チームの引き分け以上が決まった時点)で試合終了となります。
主催
クライマックスシリーズの主催はペナントレースと同様にホームチーム(本拠地のチーム)です。
ホームチーム主催のため、チケット代などの興行収入は全てホームチームに入ります。
ちなみに日本シリーズの主催はNPB(日本野球機構)となっています。
中止やノーゲーム・予備日
クライマックスシリーズの開催日程には予備日が設けられており、悪天候などで中止・ノーゲームとなった場合は原則として翌日以降に順延されます。
ただし悪天候が続いたりして、予備日を含めた日程で全試合を行えなかった場合は打ち切りとなり、打ち切った時点での勝敗でステージ勝者を決定します。
勝敗数が並んでいる場合は上位チームがステージの勝者となります。
また、クライマックスシリーズの主催はホームチームですが、試合開始前の中止決定権は各リーグの責任者が持っています。試合開始後は審判団が判断します。
予告先発
クライマックスシリーズでの予告先発は2017年まではパリーグでのみ実施されていました。
セリーグでは2018年から予告先発が実施されるようになり、現在では両リーグで実施されています。
クライマックスシリーズの予告先発に関してセリーグとパリーグで異なる部分があります。
- セリーグ…前日の試合開始前までに予告先発を発表(ペナントレースと同様の発表方法)
- パリーグ…前日の試合終了後に予告先発を発表
※パリーグの場合、先発投手の候補を複数準備させて、その日の勝敗によって先発を決めることが可能
クライマックスシリーズ(CS)の面白さ
クライマックスシリーズ(CS)の面白さは「短期決戦の緊張感」です。
年間143試合戦うペナントレースと違って、クライマックスシリーズは、わずか数試合で決着が付きます。「負ければシーズン終了」の緊張感は、ペナントレースとは比べ物になりません。
一試合、ワンプレーの重要度が非常に高く、ペナントレースではなかなか考えられない投手継投や選手起用が見られるのも、クライマックスシリーズならではです。
クライマックスシリーズ(CS)の問題点
緊張感たっぷりのクライマックスシリーズ。しかし、2位・3位のチームが優勝チームを破り、日本シリーズに進出することに疑問を感じる意見があります。
また、どれだけペナントレースで独走しても、アドバンテージは1勝と変わらない点も、優勝チームのファンにとっては、納得しづらいでしょう。
ただし、クライマックスシリーズ自体は毎年盛り上がりますし、本拠地で開催するチームにとって大きな収入になるので、クライマックスシリーズは今後なくならないと思います。
まとめ
クライマックスシリーズについて見てきました。
問題点もありますが、これまでにたくさんのドラマを生んできたクライマックスシリーズ。今年はどんな熱戦が繰り広げられるか非常に楽しみです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
→日本シリーズは何勝すればいい?【日程やルールを解説|プロ野球】