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野球の防御率とは?意味と計算方法を解説【最優秀防御率や歴代ランキングも紹介】

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ブログを見ていただきありがとうございます。

この記事は以下の方向けです
  • 野球の防御率とは何か知りたい方
  • 防御率の計算方法を知りたい方
  • プロ野球に詳しくなりたい方

野球を見ていると「防御率」という単語がよく出てきます。

ただ、防御率が何か分からない方や、計算方法が難しいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、野球観戦歴30年以上の筆者が、防御率や計算方法について解説します。また、プロ野球の最優秀防御率や、歴代のシーズン防御率ランキングもご紹介します。

この記事を読めば、防御率に詳しくなれますよ。

防御率とは

投手

防御率とは「投手が1試合(9イニング)投げると、何点取られるか」を示す指標(数値)です。

何点取られるかなので、数値が低いほど優秀な投手になります。

防御率の計算方法

防御率の計算方法を見てみましょう。

防御率の計算方法

防御率=(自責点×9×3)÷(投球回数×3)

上記の計算方法で出された数値の小数第3位を四捨五入します。

自責点とは

自責点とは「エラーや捕逸などがからまない、投手の責任による失点」です。「安打・犠飛・犠打・四死球」での失点が、自責点となる代表的なケースです。

防御率を計算してみよう

実際に防御率を計算してみましょう。

例1

9回を投げて自責点3の投手

(自責点3×9×3)÷(投球回数9×3)=3.00

防御率は3.00です。1試合(9回)を投げて自責点3なので、非常に分かりやすいですね。

例2

5回3分の1で降板、自責点2の投手

※イニング途中で降板した場合、投球回数は分数で表します(3分の1回=1アウト)

(自責点2×9×3)÷{(投球回数5+1/3)×3}=3.375

小数第3位を四捨五入すると、3.38となります。

プロ野球選手の防御率も計算してみましょう。以下は、平良海馬選手(西武)の2021年シーズン投球回数・自責点です。

投球回数…60

自責点…6

(自責点6×9×3)÷(投球回数60×3)=0.9

平良選手の防御率は0.90です。

最優秀防御率

「最優秀防御率」プロ野球・投手タイトルのひとつです。シーズンで最も防御率の良かった(低かった)選手に与えられます。

プロ野球のタイトルは何種類あるの?賞金は?【投手・野手タイトル一覧】

最優秀防御率の条件として「規定投球回」を投げる必要があります。

規定投球回

所属球団の試合数×1イニング

2022年はシーズン143試合でした。規定投球回は「143×1イニング=143イニングです。

歴代の最優秀防御率獲得選手

歴代の最優秀防御率獲得選手をご紹介します。

1リーグ時代
年度選手(所属)防御率
1936秋景浦將(大阪タイガース)0.79
1937春沢村栄治(東京巨人)0.81
1937秋西村幸生(大阪タイガース)1.48
1938春西村幸生(大阪タイガース)1.52
1938秋スタルヒン(東京巨人)1.05
1939若林忠志(大阪タイガース)1.09
1940野口二郎(翼軍)0.93
1941野口二郎(大洋軍)0.88
1942林安夫(朝日軍)1.01
1943藤本英雄(東京巨人)0.73
1944若林忠志(阪神軍)1.56
1946藤本英雄(東京巨人)2.11
1947白木義一郎(東急)1.74
1948中尾碩志(巨人)1.84
1949藤本英雄(巨人)1.94
2リーグ制後セリーグパリーグ
年度選手(所属)防御率選手(所属)防御率
1950大島信雄(松竹)2.03荒巻淳(毎日)2.06
1951松田清(巨人)2.01柚木進(南海)2.08
1952梶岡忠義(大阪タイガース)1.71柚木進(南海)1.91
1953大友工(巨人)1.85川崎徳次(西鉄)1.98
1954杉下茂(中日)1.39宅和本司(南海)1.58
1955別所毅彦(巨人)1.33中川隆(毎日)2.08
1956渡辺省三(大阪タイガース)1.45稲尾和久(西鉄)1.06
1957金田正一(国鉄)1.63稲尾和久(西鉄)1.37
1958金田正一(国鉄)1.30稲尾和久(西鉄)1.42
1959村山実(大阪タイガース)1.19杉浦忠(南海)1.40
1960秋山登(大洋)1.75小野正一(毎日大映)1.98
1961権藤博(中日)1.70稲尾和久(西鉄)1.69
1962村山実(阪神)1.20久保田治(東映)2.12
1963柿本実(中日)1.70久保征弘(近鉄)2.36
1964バッキ―(阪神)1.89妻島芳郎(東京オリオンズ)2.15
1965金田正一(巨人)1.84三浦清弘(南海)1.57
1966堀内恒夫(巨人)1.39稲尾和久(西鉄)1.79
1967権藤正利(阪神)1.40足立光宏(阪急)1.75
1968外木場義郎(広島)1.94皆川睦男(南海)1.61
1969江夏豊(阪神)1.81木樽正明(ロッテ)1.72
1970村山実(阪神)0.98佐藤道郎(南海)2.05
1971藤本和宏(広島)1.71山田久志(阪急)2.37
1972安田猛(ヤクルト)2.08清俊彦(近鉄)2.36
1973安田猛(ヤクルト)2.02米田哲也(阪急)2.47
1974関本四十四(巨人)2.28佐藤道郎(南海)1.91
1975安仁屋宗八(阪神)1.91村田兆治(ロッテ)2.20
1976鈴木孝政(中日)2.98村田兆治(ロッテ)1.82
1977新浦寿夫(巨人)2.32山田久志(阪急)2.28
1978新浦寿夫(巨人)2.81鈴木啓示(近鉄)2.02
1979平松政次(横浜大洋)2.39山口哲治(近鉄)2.49
1980松岡弘(ヤクルト)2.35木田勇(日本ハム)2.28
1981江川卓(巨人)2.29岡部憲章(日本ハム)2.70
1982斉藤明夫(横浜大洋)2.07高橋里志(日本ハム)1.84
1983福間納(阪神)2.62東尾修(西武)2.92
1984小林誠二(広島)2.20今井雄太郎(阪急)2.93
1985小松辰雄(中日)2.65工藤公康(西武)2.76
1986北別府学(広島)2.43佐藤義則(阪急)2.83
1987桑田真澄(巨人)2.17工藤公康(西武)2.41
1988大野豊(広島)1.70河野博文(日本ハム)2.38
1989斎藤雅樹(巨人)1.62村田兆治(ロッテ)2.50
1990斎藤雅樹(巨人)2.17野茂英雄(近鉄)2.91
1991佐々岡真司(広島)2.44渡辺智男(西武)2.35
1992盛田幸妃(横浜大洋)2.05赤堀元之(近鉄)1.80
1993山本昌広(中日)2.05工藤公康(西武)2.06
1994郭源治(中日)2.45新谷博(西武)2.91
1995ブロス(ヤクルト)2.33伊良部秀輝(ロッテ)2.53
1996斎藤雅樹(巨人)2.36伊良部秀輝(ロッテ)2.40
1997大野豊(広島)2.85小宮山悟(ロッテ)2.49
1998野口茂樹(中日)2.34金村暁(日本ハム)2.73
1999上原浩治(巨人)2.09工藤公康(ダイエー)2.38
2000石井一久(ヤクルト)2.61戎信行(オリックス)3.27
2001野口茂樹(中日)2.46ミンチー(ロッテ)3.26
2002桑田真澄(巨人)2.22金田政彦(オリックス)2.50
2003井川慶(阪神)2.80斉藤和巳(ダイエー)
松坂大輔(西武)
2.83
2004上原浩治(巨人)2.60松坂大輔(西武)2.90
2005三浦大輔(横浜)2.52杉内俊哉(ソフトバンク)2.11
2006黒田博樹(広島)1.85斉藤和巳(ソフトバンク)1.75
2007高橋尚成(巨人)2.75成瀬善久(ロッテ)1.82
2008石川雅規(ヤクルト)2.68岩隈久志(楽天)1.87
2009チェン(中日)1.54ダルビッシュ有(日本ハム)1.73
2010前田健太(広島)2.21ダルビッシュ有(日本ハム)1.78
2011吉見一起(中日)1.65田中将大(楽天)1.27
2012前田健太(広島)1.53吉川光夫(日本ハム)1.71
2013前田健太(広島)2.10田中将大(楽天)1.27
2014菅野智之(巨人)2.33金子千尋(オリックス)1.98
2015ジョンソン(広島)1.85大谷翔平(日本ハム)2.24
2016菅野智之(巨人)2.01石川歩(ロッテ)2.16
2017菅野智之(巨人)1.59菊池雄星(西武)1.97
2018菅野智之(巨人)2.14岸孝之(楽天)2.72
2019大野雄大(中日)2.58山本由伸(オリックス)1.95
2020大野雄大(中日)1.82千賀滉大(ソフトバンク)2.16
2021柳裕也(中日)2.20山本由伸(オリックス)1.39
2022青柳晃洋(阪神)2.05山本由伸(オリックス)1.68

近年の最優秀防御率は「1点台後半~2点台前半」が多いですね。

歴代のシーズン防御率ランキング

歴代のシーズン防御率ランキングを見てみましょう。

順位選手(所属)防御率年度投球回数
1藤本英雄(巨人)0.731943432.2
2景浦將(大阪タイガース)0.791936秋57
3沢村栄治(巨人)0.811937春244
4野口二郎(大洋)0.881941338
5林安夫(朝日)0.8871943294
6森弘太郎(阪急)0.8891941333.1
7野口二郎(翼軍)0.9301940387
8景浦將(大阪タイガース)0.9311937春106.1
9須田博(巨人)0.971940436
10村山実(阪神)0.9801970156

防御率0点台の素晴らしい選手ばかりですね。

10位の村山選手以外は、全て戦前の記録です。今後、上記の記録が破られる可能性は、非常に低いでしょう。

まとめ

  • 防御率とは「投手が1試合(9イニング)投げると、何点取られるか」を示す指標
  • 防御率は数値が低いほど優秀
  • 防御率=(自責点×9×3)÷(投球回数×3)
  • プロ野球では、シーズンで最も防御率の良かった選手に「最優秀防御率」のタイトルが与えられる

良い投手を見極める際、防御率は判断材料のひとつとなります。迫力あるプレーだけでなく、数字にも注目してくださいね。

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