- プロ野球の新人王について知りたい
- 新人王の資格や条件、選び方は?
- 新人王の歴代受賞者を教えて
プロ野球の新人王。毎年、どの選手が選ばれるのか、多くのプロ野球ファンが注目しています。しかし、新人王の資格や選び方はわかりづらく、詳しく知りたい方は多いです。
筆者はプロ野球を30年以上観てきました。シーズンオフの話題も欠かさずチェックしています。
そこでこの記事では、新人王の資格や条件、選び方までまとめて解説し、歴代の新人王受賞者もご紹介します。
この記事を読めば、新人王に詳しくなり、今以上にプロ野球のシーズンオフを楽しめます。
以下の記事では、シーズンオフの話題をまとめています。
プロ野球の新人王とは
プロ野球の新人王は、NPB(日本野球機構)による選手表彰のひとつ。正式名称は「最優秀新人」といいます。
名前の通り、その年に活躍した最も優秀な新人選手に与えられます。選ばれるのは、セ・リーグ、パ・リーグ各リーグから1名ずつ。
新人王を獲得した選手には、賞金として100万円が贈られます。
→プロ野球のタイトルは何種類あるの?賞金は?【投手・野手タイトル一覧】
新人王の資格と条件
新人王の資格を持つには、以下の条件を満たす必要があります。
- 支配下選手に初めて登録されてから5年以内
- 投手として前年までの1軍出場(登板イニング数)が30イニング以内
- 打者として前年までの1軍出場(打席数)が60打席以内
- 海外のプロ野球リーグへの参加経験がない
※外国人枠が適用される選手でも、海外のプロリーグに在籍経験がなければ、新人王の資格が与えられます。
新人王は1度しか獲得できない賞です。球団としても、選手に取らせてあげたいと思うのは当然でしょう。
そのため、新人や若手選手がシーズン後半から活躍し始めた場合、翌年に新人王の資格を持ち越せるよう、出場機会を調節することがあります。
新人王の選び方
新人王の選び方は記者投票です。全国の新聞や通信、放送各社に所属しており、5年以上プロ野球を担当している記者が投票します。
記者は選考資格を持つ選手から、1名の名前を記入して投票。投票の結果、各リーグで最も多く投票された選手1名が、新人王に選出されます。
また、以下の場合は、新人王の「該当者無し」となります。
- 最多得票の選手の得票数を「該当者無し」票の票数が上回っている
- 規定の得票数(投票総数の26%)に達している選手がいない
新人特別賞
複数の選手が新人王にふさわしい成績を残した場合、新人特別賞として表彰されるケースがあります。
新人特別賞は1名だけでなく、複数名選ばれることもあります。
新人王は「NPB AWARDS」で発表
新人王の発表は、NPBの年間表彰式である「NPB AWARDS(アワード)」で行われます。2024年のNPB AWARDS開催日は、11月26日(火)です。
年度 | 過去5年間の開催日 |
2019 | 11月26日(火) |
2020 | 12月17日(木) |
2021 | 12月15日(水) |
2022 | 11月25日(金) |
2023 | 11月28日(火) |
歴代の新人王受賞者
セ・リーグ新人王 | 成績 | 年度 | パ・リーグ新人王 | 成績 |
大島信雄(松竹) | 20勝4敗 防御率2.03 | 1950 | 荒巻淳(毎日) | 26勝8敗 防御率2.06 |
松田清(巨人) | 23勝3敗 防御率2.01 | 1951 | 蔭山和夫(南海) | 打率.315 6本塁打 28打点 42盗塁 |
佐藤孝夫(国鉄) | 打率.265 14本塁打 33打点 45盗塁 | 1952 | 中西太(西鉄) | 打率.281 12本塁打 65打点 18盗塁 |
権藤正利(大洋松竹) | 15勝12敗 防御率2.77 | 1953 | 豊田泰光(西鉄) | 打率.281 27本塁打 59打点 25盗塁 |
広岡達朗(巨人) | 打率.314 15本塁打 67打点 9盗塁 | 1954 | 宅和本司(南海) | 26勝9敗 防御率1.58 |
西村一孔(大阪) | 22勝17敗 防御率2.01 | 1955 | 榎本喜八(毎日) | 打率.298 16本塁打 67打点 12盗塁 |
秋山登(大洋) | 25勝25敗 防御率2.39 | 1956 | 稲尾和久(西鉄) | 21勝6敗 防御率1.06 |
藤田元司(巨人) | 17勝13敗 防御率2.48 | 1957 | 木村保(南海) | 21勝11敗 防御率2.46 |
長嶋茂雄(巨人) | 打率.305 29本塁打 92打点 37盗塁 | 1958 | 杉浦忠(南海) | 27勝12敗 防御率2.05 |
桑田武(大洋) | 打率.269 31本塁打 84打点 25盗塁 | 1959 | 張本勲(東映) | 打率.275 13本塁打 57打点 10盗塁 |
堀本律雄(巨人) | 29勝18敗 防御率2.00 | 1960 | 該当者なし | |
権藤博(中日) | 35勝19敗 防御率1.70 | 1961 | 徳久利明(近鉄) | 15勝24敗 防御率3.26 |
城之内邦雄(巨人) | 24勝12敗 防御率2.21 | 1962 | 尾崎行雄(東映) | 20勝9敗 防御率2.42 |
該当者なし | 1963 | 該当者なし | ||
高橋重行(大洋) | 17勝11敗 防御率2.76 | 1964 | 該当者なし | |
該当者なし | 1965 | 池永正明(西鉄) | 20勝10敗 防御率2.27 | |
堀内恒夫(巨人) | 16勝2敗 防御率1.39 | 1966 | 該当者なし | |
武上四郎(サンケイ) | 打率.299 3本塁打 27打点 5盗塁 | 1967 | 高橋善正(東映) | 15勝11敗 防御率2.46 |
高田繁(巨人) | 打率.301 9本塁打 30打点 23盗塁 | 1968 | 該当者なし | |
田淵幸一(阪神) | 打率.226 22本塁打 56打点 1盗塁 | 1969 | 有藤通世(ロッテ) | 打率.285 21本塁打 55打点 4盗塁 |
谷沢健一(中日) | 打率.251 11本塁打 45打点 6盗塁 | 1970 | 佐藤道郎(南海) | 18勝6敗 防御率2.05 |
関本四十四(巨人) | 10勝11敗 防御率2.14 | 1971 | 皆川康夫(東映) | 11勝14敗 防御率3.44 |
安田猛(ヤクルト) | 7勝5敗 防御率2.08 | 1972 | 加藤初(西鉄) | 17勝16敗 防御率3.95 |
該当者なし | 1973 | 新美敏(日拓ホーム) | 12勝13敗 防御率3.65 | |
藤波行雄(中日) | 打率.289 1本塁打 15打点 1盗塁 | 1974 | 三井雅晴(ロッテ) | 6勝5敗4セーブ 防御率3.24 |
該当者なし | 1975 | 山口高志(阪急) | 12勝13敗1セーブ 防御率2.93 | |
田尾安志(中日) | 打率.277 3本塁打 21打点 | 1976 | 藤田学(南海) | 11勝3敗 防御率1.98 |
斉藤明雄(大洋) | 8勝9敗 防御率4.40 | 1977 | 佐藤義則(阪急) | 7勝3敗1セーブ 防御率3.85 |
角三男(巨人) | 5勝7敗7セーブ 防御率2.87 | 1978 | 村上之宏(南海) | 5勝8敗3セーブ 防御率3.61 |
藤沢公也(中日) | 13勝5敗 防御率2.82 | 1979 | 松沼博久(西武) | 16勝10敗 防御率4.03 |
岡田彰布(阪神) | 打率.290 18本塁打 54打点 4盗塁 | 1980 | 木田勇(日本ハム) | 22勝8敗4セーブ 防御率2.28 |
原辰徳(巨人) | 打率.268 22本塁打 67打点 6盗塁 | 1981 | 石毛宏典(西武) | 打率.311 21本塁打 55打点 25盗塁 |
津田恒美(広島) | 11勝6敗 防御率3.88 | 1982 | 大石大二郎(近鉄) | 打率.274 12本塁打 41打点 47盗塁 |
槙原寛己(巨人) | 12勝9敗1セーブ 防御率3.67 | 1983 | 二村忠美(日本ハム) | 打率.282 13本塁打 35打点 6盗塁 |
小早川毅彦(広島) | 打率.280 16本塁打 59打点 8盗塁 | 1984 | 藤田浩雅(阪急) | 打率.287 22本塁打 69打点 3盗塁 |
川端順(広島) | 11勝7敗7セーブ 防御率2.72 | 1985 | 熊野輝光(阪急) | 打率.295 14本塁打 60打点 13盗塁 |
長冨浩志(広島) | 10勝2敗2セーブ 防御率3.04 | 1986 | 清原和博(西武) | 打率.304 31本塁打 78打点 6盗塁 |
荒井幸雄(ヤクルト) | 打率.301 9本塁打 38打点 2盗塁 | 1987 | 阿波野秀幸(近鉄) | 15勝12敗 防御率2.88 |
立浪和義(中日) | 打率.223 4本塁打 18打点 22盗塁 | 1988 | 森山良二(西武) | 10勝9敗 防御率3.46 |
笘篠賢治(ヤクルト) | 打率.263 5本塁打 27打点 32盗塁 | 1989 | 酒井勉(オリックス) | 9勝7敗9セーブ 防御率3.61 |
与田剛(中日) | 4勝5敗31セーブ 防御率3.26 | 1990 | 野茂英雄(近鉄) | 18勝8敗 防御率2.91 |
森田幸一(中日) | 10勝3敗17セーブ 防御率3.03 | 1991 | 長谷川滋利(オリックス) | 12勝9敗1セーブ 防御率3.55 |
久慈照嘉(阪神) | 打率.245 0本塁打 21打点 4盗塁 | 1992 | 高村祐(近鉄) | 13勝9敗 防御率3.15 |
伊藤智仁(ヤクルト) | 7勝2敗 防御率0.91 | 1993 | 杉山賢人(西武) | 7勝2敗5セーブ 防御率2.80 |
藪恵市(阪神) | 9勝9敗 防御率3.18 | 1994 | 渡辺秀一(ダイエー) | 8勝4敗 防御率3.20 |
山内泰幸(広島) | 14勝10敗 防御率3.03 | 1995 | 平井正史(オリックス) | 15勝5敗27セーブ 防御率2.32 |
仁志敏久(巨人) | 打率.270 7本塁打 24打点 17盗塁 | 1996 | 金子誠(日本ハム) | 打率.261 4本塁打 33打点 15盗塁 |
澤﨑俊和(広島) | 12勝8敗 防御率3.74 | 1997 | 小坂誠(ロッテ) | 打率.261 1本塁打 30打点 56盗塁 |
川上憲伸(中日) | 14勝6敗 防御率2.57 | 1998 | 小関竜也(西武) | 打率.283 3本塁打 24打点 15盗塁 |
上原浩治(巨人) | 20勝4敗 防御率2.09 | 1999 | 松坂大輔(西武) | 16勝5敗 防御率2.60 |
金城龍彦(横浜) | 打率.346 3本塁打 36打点 8盗塁 | 2000 | 該当者なし | |
赤星憲広(阪神) | 打率.292 1本塁打 23打点 39盗塁 | 2001 | 大久保勝信(オリックス) | 7勝5敗14セーブ 防御率2.68 |
石川雅規(ヤクルト) | 12勝9敗 防御率3.33 | 2002 | 正田樹(日本ハム) | 9勝11敗 防御率3.45 |
木佐貫洋(巨人) | 10勝7敗 防御率3.34 | 2003 | 和田毅(ダイエー) | 14勝5敗 防御率3.38 |
川島亮(ヤクルト) | 10勝4敗 防御率3.17 | 2004 | 三瀬幸司(ダイエー) | 4勝3敗28セーブ 防御率3.06 |
青木宣親(ヤクルト) | 打率.344 3本塁打 28打点 29盗塁 | 2005 | 久保康友(ロッテ) | 10勝3敗 防御率3.40 |
梵英心(広島) | 打率.289 8本塁打 36打点 13盗塁 | 2006 | 八木智哉(日本ハム) | 12勝8敗 防御率2.48 |
上園啓史(阪神) | 8勝5敗 防御率2.42 | 2007 | 田中将大(楽天) | 11勝7敗 防御率3.82 |
山口鉄也(巨人) | 11勝2敗2セーブ 23ホールド 防御率2.32 | 2008 | 小松聖(オリックス) | 15勝3敗 3ホールド 防御率2.51 |
松本哲也(巨人) | 打率.293 0本塁打 15打点 16盗塁 | 2009 | 攝津正(ソフトバンク) | 5勝2敗 34ホールド 防御率1.47 |
長野久義(巨人) | 打率.288 19本塁打 52打点 12盗塁 | 2010 | 榊原諒(日本ハム) | 10勝1敗 6ホールド 防御率2.63 |
澤村拓一(巨人) | 11勝11敗 防御率2.03 | 2011 | 牧田和久(西武) | 5勝7敗22セーブ 1ホールド 防御率2.61 |
野村祐輔(広島) | 9勝11敗 防御率1.98 | 2012 | 益田直也(ロッテ) | 2勝2敗1セーブ 41ホールド 防御率1.67 |
小川泰弘(ヤクルト) | 16勝4敗 防御率2.93 | 2013 | 則本昂大(楽天) | 15勝8敗 防御率3.34 |
大瀬良大地(広島) | 10勝8敗 防御率4.05 | 2014 | 石川歩(ロッテ) | 10勝8敗 防御率3.43 |
山﨑康晃(DeNA) | 2勝4敗37セーブ 7ホールド 防御率2.45 | 2015 | 有原航平(日本ハム) | 8勝6敗 防御率4.79 |
髙山俊(阪神) | 打率.275 8本塁打 65打点 5盗塁 | 2016 | 高梨裕稔(日本ハム) | 10勝2敗 1ホールド 防御率2.38 |
京田陽太(中日) | 打率.264 4本塁打 36打点 23盗塁 | 2017 | 源田壮亮(西武) | 打率.270 3本塁打 57打点 37盗塁 |
東克樹(DeNA) | 11勝5敗 防御率2.45 | 2018 | 田中和基(楽天) | 打率.265 18本塁打 45打点 21盗塁 |
村上宗隆(ヤクルト) | 打率.231 36本塁打 96打点 5盗塁 | 2019 | 高橋礼(ソフトバンク) | 12勝6敗 防御率3.34 |
森下暢仁(広島) | 10勝3敗 防御率1.91 | 2020 | 平良海馬(西武) | 1勝0敗1セーブ 33ホールド 防御率1.87 |
栗林良吏(広島) | 0勝1敗37セーブ 防御率0.86 | 2021 | 宮城大弥(オリックス) | 13勝4敗 防御率2.51 |
大勢(巨人) | 1勝3敗37セーブ 8ホールド 防御率2.05 | 2022 | 水上由伸(西武) | 4勝4敗1セーブ 31ホールド 防御率1.77 |
村上頌樹(阪神) | 10勝6敗 1ホールド 防御率1.75 | 2023 | 山下舜平大(オリックス) | 9勝3敗 防御率1.61 |
歴代の新人特別賞
年度 | 受賞選手 | 成績 |
1987 | 西崎幸広(日本ハム) | 15勝7敗 防御率2.89 |
1990 | 佐々岡真司(広島) | 13勝11敗17セーブ 防御率3.15 |
石井浩郎(近鉄) | 打率.300 22本塁打 46打点 1盗塁 | |
潮崎哲也(西武) | 7勝4敗8セーブ 防御率1.84 | |
酒井光次郎(日本ハム) | 10勝10敗 防御率3.46 | |
1992 | 片岡篤史(日本ハム) | 打率.290 10本塁打 53打点 5盗塁 |
若田部健一(ダイエー) | 10勝13敗 防御率4.00 | |
河本育之(ロッテ) | 2勝4敗19セーブ 防御率2.58 | |
1998 | 高橋由伸(巨人) | 打率.300 19本塁打 75打点 3盗塁 |
坪井智哉(阪神) | 打率.327 2本塁打 21打点 7盗塁 | |
小林幹英(広島) | 9勝6敗18セーブ 防御率2.87 | |
1999 | 川越英隆(オリックス) | 11勝8敗 防御率2.85 |
2007 | 岸孝之(西武) | 11勝7敗 防御率3.40 |
2008 | 坂本勇人(巨人) | 打率.257 8本塁打 43打点 10盗塁 |
2011 | 塩見貴洋(楽天) | 9勝9敗 防御率2.85 |
2012 | 武田翔太(ソフトバンク) | 8勝1敗 防御率1.07 |
2013 | 藤浪晋太郎(阪神) | 10勝6敗 防御率2.75 |
菅野智之(巨人) | 13勝6敗 防御率3.12 | |
2017 | 濵口遥大(DeNA) | 10勝6敗 防御率3.57 |
2019 | 近本光司(阪神) | 打率.271 9本塁打 42打点 36盗塁 |
2020 | 戸郷翔征(巨人) | 9勝6敗 防御率2.76 |
2021 | 奥川恭伸(ヤクルト) | 9勝4敗 防御率3.26 |
伊藤将司(阪神) | 10勝7敗 防御率2.44 | |
中野拓夢(阪神) | 打率.273 1本塁打 36打点 30盗塁 | |
佐藤輝明(阪神) | 打率.238 24本塁打 64打点 6盗塁 | |
牧秀悟(DeNA) | 打率.314 22本塁打 71打点 2盗塁 | |
伊藤大海(日本ハム) | 10勝9敗 防御率2.90 | |
2022 | 湯浅京己(阪神) | 2勝3敗 43ホールド 防御率1.09 |
どの選手の成績も素晴らしく、新人王と遜色ないことが分かります。
まとめ
- 新人王はNPBによる選手表彰のひとつ
- 新人王の正式名称は「最優秀新人」
- 全国の新聞などに所属する記者の投票で、新人王は選ばれる
新人王はプロ野球人生で1度しか獲得できないタイトルです。可能であれば取らせてあげたいという球団の気持ちはよく分かります。
新人や若手選手の活躍は、チームを活性化させて、ファンにワクワク感を与えてくれます。新人王争いにも注目して、プロ野球を楽しみましょう。
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