- クライマックスシリーズ(CS)はいらないと思うけど…
- クライマックスシリーズが不要といわれる理由を知りたい
- クライマックスシリーズの改善案はないの?
プロ野球のペナントレース後に行われるクライマックスシリーズ(CS)。毎年大きく盛り上がる一方で、クライマックスシリーズはいらないと感じているファンは多いです。
筆者は30年以上プロ野球を観てきました。クライマックスシリーズも開始当初から毎年観ています。
そこでこの記事では、クライマックスシリーズがいらない、つまらないといわれる理由を解説します。また、現在のクライマックスシリーズの不満点が解消される改善案もご紹介します。
この記事を読めば、現在のクライマックスシリーズの問題点や改善案まで全てわかります。
クライマックスシリーズはいつから?なぜ始まった?【プレーオフ~CSの歴史・導入の背景】

まずは、クライマックスシリーズの歴史に触れておきます。
2004年、セ・リーグに人気面で差をつけられていたパ・リーグが、プレーオフを導入しました(この時点での名称はクライマックスシリーズではありません)。
パ・リーグのプレーオフは2004~2006年まで行われ、2007年からはセ・リーグにもプレーオフ制度が導入されます。
セ・リーグのプレーオフ導入をきっかけに、セ・パ両リーグでプレーオフの実施方式や名称を統一することになりました。以降、毎年ペナントレース終了後に、両リーグでクライマックスシリーズが行われています。
クライマックスシリーズという名称は一般公募で決まりました。
クライマックスシリーズがいらない、つまらないといわれる理由

- リーグ優勝したのに日本シリーズに出られない可能性がある
- リーグ優勝の意味や価値がなくなる
- 圧倒的な強さでリーグ優勝しても、アドバンテージが1勝のみ
リーグ優勝したのに日本シリーズに出られない可能性がある

ペナントレースでリーグ優勝しても、クライマックスシリーズで敗れると日本シリーズに出られません。
クライマックスシリーズ導入前は、リーグ優勝チーム同士が日本シリーズで戦っていました。ルールだとわかっていても、クライマックスシリーズで敗れた優勝チームのファンはなかなか納得できないでしょう。
また、優勝チームのファンでなくても、2位3位チームがクライマックスシリーズを勝ち抜き、日本シリーズに出場することに違和感を覚えるファンもいます。筆者はこの「納得できるかどうか」が最も重要だと考えています。
優勝チームが日本シリーズに出られない可能性があるため、クライマックスシリーズはいらないといわれています。
リーグ優勝の意味や価値がなくなる

クライマックスシリーズがあることで、リーグ優勝の意味や価値がなくなると感じるファンがいます。
優勝チームがクライマックスシリーズで敗れても、優勝という記録は残ります。しかし、多くのファンの記憶に残るのは、プロ野球シーズンの集大成といえる日本シリーズ。メディアでも日本シリーズが大きく取り上げられ、日本シリーズの戦いや日本一チームはファンの印象に残ります。結果的にリーグ優勝の意味や価値がなくなると感じてしまうのも無理はありません。
クライマックスシリーズがあることで、リーグ優勝の意味や価値がなくなると感じてしまいます。
圧倒的な強さでリーグ優勝しても、アドバンテージが1勝のみ
クライマックスシリーズは優勝チームに1勝のアドバンテージが与えられます。
アドバンテージがあることでクライマックスシリーズを有利に戦えます。しかし、どれだけ圧倒的な強さでペナントレースを制し、2位以下のチームにゲーム差をつけてもアドバンテージは1勝のみ。過去には、優勝チームが1勝差で敗れたケースもありました。
クライマックスシリーズのアドバンテージに関しては、様々な意見があります。
- 「優勝チームのアドバンテージが1勝は少ないのでは?」
- 「2位チームとのゲーム差に応じて、アドバンテージを2勝に増やしては?」
- 「アドバンテージが2勝以上になると、クライマックスシリーズをする意味がなくなる」
アドバンテージが1勝だけなのも、クライマックスシリーズがいらない、つまらないといわれる理由です。
【下剋上】2位3位チームがクライマックスシリーズ・プレーオフを勝ち抜いたケース

年度 | 2位3位チーム | 1位チーム |
2004年 | 西武ライオンズ(2位) | 福岡ダイエーホークス |
2005年 | 千葉ロッテマリーンズ(2位) | 福岡ソフトバンクホークス |
2007年 | 中日ドラゴンズ(2位) | 読売ジャイアンツ |
2010年 | 千葉ロッテマリーンズ(3位) | 福岡ソフトバンクホークス |
2014年 | 阪神タイガース(2位) | 読売ジャイアンツ |
2017年 | 横浜DeNAベイスターズ(3位) | 広島東洋カープ |
2018年 | 福岡ソフトバンクホークス(2位) | 埼玉西武ライオンズ |
2019年 | 福岡ソフトバンクホークス(2位) | 埼玉西武ライオンズ |
2024年 | 横浜DeNAベイスターズ(3位) | 読売ジャイアンツ |
※2004・2005年はクライマックスシリーズではなくプレーオフ
横浜DeNAベイスターズ
「2024 JERA クライマックスシリーズ セ」優勝!#JERAクライマックスセ #baystars pic.twitter.com/rXsQVVEtL0— 横浜DeNAベイスターズ (@ydb_yokohama) October 21, 2024
クライマックスシリーズのメリット

いらない、つまらないと批判されているクライマックスシリーズ。しかし、メリットがあるからこそ、長年続いています。クライマックスシリーズのメリットは以下です。
- 消化試合が少なくなる
- クライマックスシリーズによって収入が増加する
- 短期決戦の緊張感を楽しめる
消化試合が少なくなる
消化試合が少なくなるのが、クライマックスシリーズのメリットです。
クライマックスシリーズがない場合、優勝チームが決まると、2位以下は消化試合に突入します。消化試合は、どうしても普段の試合より観客が少なくなりがち。
しかし、クライマックスシリーズがあることで、2位以下の順位争いも注目を浴び、消化試合は減少します。結果的にペナントレース終盤まで、激しい順位争いを楽しめます。
クライマックスシリーズによって収入が増加する
クライマックスシリーズで球団の収入が増えるのもメリット。
クライマックスシリーズを主催するのは、ペナントレース同様ホームチーム(本拠地のチーム)です。チケット代や飲食代、グッズ代などの興行収入は全てホームチームに入ります。
一方、日本シリーズを主催するのは、NPB(日本野球機構)です。日本シリーズに出場した両チームに分配金は支払われますが、ホームチームに興行収入が全て入る訳ではありません。
クライマックスシリーズの興行収入は1試合2億円以上ともいわれています。
短期決戦の緊張感を楽しめる

短期決戦の緊張感を楽しめるのも、クライマックスシリーズのメリットです。
クライマックスシリーズは、ペナントレース以上に1試合1試合の勝敗が重くなります。特にファーストステージは、先に2勝したチームが勝ち抜けとなるため、1戦目に勝利したチームが非常に有利となります。
ペナントレースでは長いシーズンを考えた選手運用が求められますが、クライマックスシリーズでは早めの決断が重要になることも。リリーフの疲労を考えて、ペナントレースでは先発投手を引っ張るような場面でも、クライマックスシリーズではリリーフをどんどんつぎ込むケースも珍しくありません。
1試合1試合の重要性、緊張感はクライマックスシリーズならではといえるでしょう。
クライマックスシリーズでは、短期決戦の緊張感を楽しめます。
クライマックスシリーズをより良い制度に!改善案は?
「いらない」「つまらない」といった批判はありながら、興行的に十分な成功を収めているクライマックスシリーズ。しかし、現在のシステムがベストと思っていないファンも多いでしょう。ここからはクライマックスシリーズの改善案を考えます。
クライマックスシリーズの改善案の前に、メジャーのポストシーズンについてご紹介します。
アメリカンリーグ6チーム、ナショナルリーグ6チームの計12チームで行われます。各リーグの出場6チームは以下です。
- 東地区の優勝チーム
- 中地区の優勝チーム
- 西地区の優勝チーム
- 地区優勝チームを除いた勝率1位チーム
- 地区優勝チームを除いた勝率2位チーム
- 地区優勝チームを除いた勝率3位チーム
出場12チームが「ワイルドカードシリーズ」「ディビジョンシリーズ」「リーグチャンピオンシップシリーズ」「ワールドシリーズ」を戦い、勝ち抜いたチームがワールドチャンピオンになります。
メジャーリーグ・ポストシーズンのトーナメント組み合わせはこちら🔥
12球団がたった1つの王座をかけて激戦に臨みます🏆
球団、選手への熱い応援をよろしくお願いします!#インフォグラフィック pic.twitter.com/duzj9rCSaG— MLB Japan (@MLBJapan) October 1, 2024
メジャーのポストシーズンを参考にして、クライマックスシリーズの改善案を考えてみました。
まずはメジャー同様、12球団を東地区・中地区・西地区に分けます。各地区4球団ずつ、2軍と同じ分け方にしました。
東地区 | 中地区 | 西地区 |
日本ハム | 巨人 | オリックス |
楽天 | 西武 | 阪神 |
ヤクルト | DeNA | 広島 |
ロッテ | 中日 | ソフトバンク |
各地区1位の3チームに加えて、2位3チームのなかで1番勝率の高かった1チーム(ワイルドカード)の合計4チームで、ポストシーズンを戦います。
この形式ではワイルドカードのチームでも、別地区の1位より勝率が上のケースもあり、シーズンの頂点を決める戦いとして、現在のクライマックスシリーズより納得しやすいのではないでしょうか。
まとめ
クライマックスシリーズがいらない、つまらないといわれる理由
- リーグ優勝したのに日本シリーズに出られない可能性がある
- リーグ優勝の意味や価値がなくなる
- 圧倒的な強さでリーグ優勝しても、アドバンテージが1勝のみ
クライマックスシリーズのメリット
- 消化試合が少なくなる
- クライマックスシリーズによって収入が増加する
- 短期決戦の緊張感を楽しめる
クライマックスシリーズの改善案
メジャー同様、12球団を東地区・中地区・西地区に分ける。各地区1位の3チームに加えて、2位3チームのなかで1番勝率の高かった1チーム(ワイルドカード)の合計4チームで、ポストシーズンを戦う。
いらない、つまらないといった批判があるクライマックスシリーズ。しかし、多くのファンが熱中し、盛り上がっているのは間違いありません。今後のプロ野球界のためにも、より良い制度になることを願っています。