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この記事は「プロ野球に出てくる数字の意味がよく分からない」と思われている方に向けた内容になっています。
プロ野球を観ていると多くのデータが数字で出てきますが、何を表しているかは分かりづらいですよね。
この記事ではプロ野球観戦歴30年以上の筆者が打者に関する5つのデータをお伝えしていきます。
この記事を読めばあなたもプロ野球のデータに詳しくなれますよ。
打率
打率は「安打数÷打数」で求めることができます。
上記の式で出された数値の小数第4位を四捨五入して第3位までの値を打率として用います。
読み方は%ではなく歩合(割・分・厘・毛・糸)で表す場合が多いです。
安打数とは打者が打った安打(ヒット)の数です。
打数とは選手が打席に立った数から四死球や犠打・犠飛・打撃妨害・走塁妨害の数を除いたものです。
例えば4打数1安打の打者がいた場合、打率は.250(2割5分)と表されます。
打率の高い打者は「確実性の高い打者」「安定感のある打者」と考えられており、打率が3割を超えると1流打者の証明と言われます。
シーズンで最も打率の高かった打者は「首位打者」として表彰されます。
ここ5年間の両リーグの首位打者です。
セリーグ | 年度 | パリーグ | ||
佐野恵太(横浜DeNA) | .328 | 2020年 | 吉田正尚(オリックス) | .350 |
鈴木誠也(広島東洋) | .335 | 2019年 | 森友哉(埼玉西武) | .329 |
D.ビシエド(中日) | .348 | 2018年 | 柳田悠岐(福岡ソフトバンク) | .352 |
宮﨑敏郎(横浜DeNA) | .323 | 2017年 | 秋山翔吾(埼玉西武) | .322 |
坂本勇人(読売) | .344 | 2016年 | 角中勝也(千葉ロッテ) | .339 |
また日本プロ野球のシーズン最高打率は1986年に阪神のバース選手が記録した.389です。
→【野球の打率とは?】計算方法を分かりやすく解説【エラーや四球の扱いはどうなる?】
本塁打数
打者がシーズンで打った本塁打(ホームラン)の本数です。
本塁打を打てば確実に得点が入るので、本塁打の多さはチームの得点力向上に繋がります。
ここ5年間の両リーグの最多本塁打です。
セリーグ | 年度 | パリーグ | ||
岡本和真(読売) | 31 | 2020年 | 浅村栄斗(東北楽天) | 32 |
N.ソト(横浜DeNA) | 43 | 2019年 | 山川穂高(埼玉西武) | 43 |
N.ソト(横浜DeNA) | 41 | 2018年 | 山川穂高(埼玉西武) | 47 |
A.ゲレーロ(中日) | 35 | 2017年 | A.デスパイネ(福岡ソフトバンク) | 35 |
筒香嘉智(横浜DeNA) | 44 | 2016年 | B.レアード(北海道日本ハム) | 39 |
どの選手も30本塁打以上打っています。
日本プロ野球のシーズン最多本塁打は2013年当時東京ヤクルトスワローズに所属していたバレンティン選手が記録した60本塁打です。
打点
「打点」は打者が打ったときや押し出し(満塁でフォアボールやデッドボールで得点すること)・打撃妨害・走塁妨害でチームに点が入ると記録されます。
打点という言葉だけを見ると打ったときにだけ付くと思いがちですが、押し出しや打撃妨害・走塁妨害でも付くんですね。
一般的に打点の多い打者はチャンスでの勝負強さや長打力に秀でていると言われています。
ここからは打点が付くケースをいくつかご紹介します。
- ランナー3塁でヒットを打ち、3塁ランナーがホームイン→打点1
- ランナー1・2塁でホームランを打ち、ランナー2人と打者がホームイン→打点3
- ランナー満塁でフォアボールを選び、3塁ランナーがホームイン→打点1
- 1アウトランナー3塁で内野ゴロを打ち、1塁に送球して打者をアウトにする間に3塁ランナーがホームイン→打点1
- ノーアウトランナー3塁で犠飛(犠牲フライ)を打ち、3塁ランナーがホームイン→打点1
また打点が付かないケースもご紹介します。
- ノーアウト満塁で併殺打(ゲッツー)を打った間に3塁ランナーがホームイン→打点0
- 2アウトランナー3塁の場面、打球を守備側がエラーして3塁ランナーがホームイン→打点0
併殺打(ゲッツー)や2アウトでのエラーは打点が付きません。
ただエラーに関しては必ず打点が付かない訳ではないのです。
ノーアウトや1アウトの場面では仮にエラーがなくてもランナーがホームインできていたと認められれば打点が付きます。
ランナーがホームインできていたかどうか、打点が付くかの判断は記録員が行います。
ここ5年間の両リーグの最多打点を見てみましょう。
セリーグ | 年度 | パリーグ | ||
岡本和真(読売) | 97 | 2020年 | 中田翔(北海道日本ハム) | 108 |
N.ソト(横浜DeNA) | 108 | 2019年 | 中村剛也(埼玉西武) | 123 |
W.バレンティン(東京ヤクルト) | 131 | 2018年 | 浅村栄斗(埼玉西武) | 127 |
J.ロペス(横浜DeNA) | 105 | 2017年 | A.デスパイネ(福岡ソフトバンク) | 103 |
筒香嘉智(横浜DeNA) | 110 | 2016年 | 中田翔(北海道日本ハム) | 110 |
日本プロ野球のシーズン最多打点は1950年に松竹ロビンスの小鶴誠選手が記録した161打点です。
盗塁
走者(ランナー)が守備側の隙をついて次の塁に進むのが「盗塁」です。
最も代表的なものとしては投手が打者に投げるときに走者がスタートする場面です。
捕手が盗塁を防ぐために次塁に送球します。走者がアウトになることなく次塁に到達できれば盗塁が記録されます。
盗塁が成功し次の塁に進むことで得点のチャンスが増えます。
ただアウトになる可能性もあるため、点差や打者の能力等を考えて行う必要があります。
ここ5年間の両リーグの最多盗塁です。
セリーグ | 年度 | パリーグ | ||
近本光司(阪神) | 31 | 2020年 | 周東佑京(福岡ソフトバンク) | 50 |
近本光司(阪神) | 36 | 2019年 | 金子侑司(埼玉西武) | 41 |
山田哲人(東京ヤクルト) | 33 | 2018年 | 西川遥輝(北海道日本ハム) | 44 |
田中広輔(広島東洋) | 35 | 2017年 | 西川遥輝(北海道日本ハム) | 39 |
山田哲人(東京ヤクルト) | 30 | 2016年 | 糸井嘉男(オリックス) 金子侑司(埼玉西武) | 53 |
日本プロ野球のシーズン最多盗塁は1972年に阪急ブレーブスの福本豊選手が記録した106盗塁です。
出塁率
「出塁率」は打者が出塁する確率です。
(安打+四球+死球)÷(打数+四球+死球+犠飛)で求められます。
上記の式で出された数値の小数第4位を四捨五入して第3位までの値を出塁率として用います。
ここ5年間の最高出塁率です。
セリーグ | 年度 | パリーグ | ||
村上宗隆(東京ヤクルト) | .427 | 2020年 | 近藤健介(北海道日本ハム) | .465 |
鈴木誠也(広島東洋) | .453 | 2019年 | 近藤健介(北海道日本ハム) | .422 |
丸佳浩(広島東洋) | .468 | 2018年 | 柳田悠岐(福岡ソフトバンク) | .431 |
田中広輔(広島東洋) | .398 | 2017年 | 柳田悠岐(福岡ソフトバンク) | .426 |
坂本勇人(読売) | .433 | 2016年 | 柳田悠岐(福岡ソフトバンク) | .446 |
日本プロ野球のシーズン最高出塁率は1986年に当時のロッテオリオンズ・落合博満選手が記録した.487です。
まとめ
選手は持っている能力によって得意な分野が異なります。
今回お伝えした内容を頭に入れておくと、確実性や長打力といった打者のタイプが詳しく分かります。
データを見ながら打順を考えたり、監督目線で試合を観てプロ野球をより深く楽しみましょう。
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