野球

【3位の呪い】プロ野球のオープン戦は本当にあてにならないのか【順位や成績は意味がない?】

記事内に商品プロモーションを含む場合があります
  • オープン戦の成績は本当にあてにならないの?
  • オープン戦で活躍した選手のシーズン成績を知りたい
  • 3位の呪いについて教えて!

プロ野球では「オープン戦の結果はあてにならない」とよくいわれます。実際、オープン戦とシーズン成績がどれだけ関係するのか、知りたい人は多いです。

筆者はプロ野球を30年以上観てきました。

そこでこの記事では、オープン戦とシーズンの順位や成績を比較して、どの程度の関係性があるのかご紹介します。また「オープン戦3位の呪い」についても解説します

この記事を読めば、オープン戦はシーズン成績にどの程度影響があるのかが分かります。

オープン戦からプロ野球を楽しみたい方は「スカパー!プロ野球セット」がおすすめです。シーズンも12球団全試合が見られます。

\加入月無料!12球団全試合が見られる/

スカパー!プロ野球セット

【利用体験談あり】スカパー!プロ野球セットの料金は高い?評判や契約手順・支払い方法まで徹底解説

テレビを見る
【利用体験談あり】スカパー!プロ野球セットの料金は高い?評判や契約手順・支払い方法まで徹底解説 1997年からプロ野球中継を開始、25年以上の放送実績を誇る「スカパー!」。スカパー!プロ野球セットは、12球団の公式戦全試合を見られ...

オープン戦の順位や成績はシーズンに影響する?

オープン戦

オープン戦首位チームのシーズン順位

オープン戦首位チームのシーズン順位を見てみましょう(過去10年分)。

※2020年は新型コロナウイルスの影響でシーズン開幕が大幅に遅れました。開幕前に行われた練習試合の首位チームを記載しています

年度オープン戦首位チームシーズン順位
2014年福岡ソフトバンクホークス1位
2015年福岡ソフトバンクホークス1位
2016年阪神タイガース4位
2017年千葉ロッテマリーンズ6位
2018年読売ジャイアンツ3位
2019年広島東洋カープ4位
2020年埼玉西武ライオンズ(練習試合首位)3位
2021年阪神タイガース2位
2022年東北楽天ゴールデンイーグルス4位
2023年オリックス・バファローズ1位

10チーム中、6チームがAクラス入り。また、Aクラス入りした6チーム中、3チームがリーグ優勝しています。

【プロ野球】順位の決め方とは?セリーグとパリーグで決め方に違いが!

オープン戦最下位チームのシーズン順位

オープン戦最下位チームのシーズン順位は以下です(過去10年分)。

※2020年は練習試合の最下位チームを記載しています。

年度オープン戦最下位チームシーズン順位
2014年東京ヤクルトスワローズ6位
2015年広島東洋カープ4位
2016年横浜DeNAベイスターズ3位
2016年中日ドラゴンズ6位
2016年オリックス・バファローズ6位
2017年読売ジャイアンツ4位
2018年阪神タイガース6位
2019年北海道日本ハムファイターズ5位
2020年東京ヤクルトスワローズ(練習試合最下位)6位
2021年東京ヤクルトスワローズ1位
2022年東京ヤクルトスワローズ1位
2022年読売ジャイアンツ4位
2023年広島東洋カープ2位

オープン戦最下位チームがAクラス入りしたのは、13チーム中、4チームのみ。しかし、2021年以降はオープン戦最下位チームが3年連続でAクラス入り。特に2021・2022年の東京ヤクルトは、2年連続オープン戦で最下位にもかかわらず、リーグ二連覇を果たしています

オープン戦首位打者のシーズン成績

メジャー

オープン戦で首位打者だった選手のシーズン成績はどうなっているのでしょうか。

※2020年はオープン戦終了後、3ヶ月遅れてシーズン開幕

年度オープン戦首位打者オープン戦成績シーズン成績
2014年井上晴哉(千葉ロッテマリーンズ)打率.435 2本塁打 7打点打率.211 2本塁打 7打点
2015年秋山翔吾(埼玉西武ライオンズ)打率.459 0本塁打 8打点打率.359 14本塁打 55打点
2016年鈴木大地(千葉ロッテマリーンズ)打率.400 1本塁打 9打点打率.285 6本塁打 61打点
2016年坂田遼(埼玉西武ライオンズ)打率.400 1本塁打 9打点打率.245 3本塁打 26打点
2017年シリアコ(横浜DeNAベイスターズ)打率.375 1本塁打 6打点打率.074 0本塁打 0打点
2018年内田靖人(東北楽天ゴールデンイーグルス)打率.386 4本塁打 12打点打率.198 12本塁打 25打点
2019年楠本泰史(横浜DeNAベイスターズ)打率.388 2本塁打 7打点打率.208 1本塁打 6打点
2020年大山悠輔(阪神タイガース)打率.378 3本塁打 6打点打率.288 28本塁打 85打点
2021年島内宏明(東北楽天ゴールデンイーグルス)打率.400 1本塁打 9打点打率.257 21本塁打 96打点
2022年髙部瑛斗(千葉ロッテマリーンズ)打率.393 0本塁打 3打点打率.274 3本塁打 38打点
2023年栗原陵矢(福岡ソフトバンクホークス)打率.415 4本塁打 11打点打率.239 13本塁打 49打点

オープン戦首位打者で、シーズン成績も及第点以上の選手は約半分。秋山選手・鈴木大地選手・島内選手などは前年までの実績があり、シーズンも安定した成績を残しています。

一方で、オープン戦首位打者でも、実績の少ない選手がシーズンで結果を出すのは難しいです。

【野球の打率とは?】計算方法を分かりやすく解説【エラーや四球の扱いはどうなる?】

オープン戦防御率1位のシーズン成績

投手

オープン戦で防御率1位の選手・シーズン成績は以下です。

※2020年はオープン戦終了後、3ヶ月遅れてシーズン開幕

年度オープン戦防御率1位オープン戦成績シーズン成績
2014年レイノルズ(埼玉西武ライオンズ)防御率0.53 1勝0敗防御率5.46 3勝7敗
2015年野上亮磨(埼玉西武ライオンズ)防御率0.82 0勝1敗防御率4.22 7勝7敗
2016年和田毅(福岡ソフトバンクホークス)防御率0.00 1勝0敗防御率3.04 15勝5敗
2017年田口麗斗(読売ジャイアンツ)防御率0.90 1勝0敗防御率3.01 13勝4敗
2018年西勇輝(オリックス・バファローズ)防御率0.49 1勝0敗防御率3.60 10勝13敗
2019年東明大貴(オリックス・バファローズ)防御率0.96 2勝0敗防御率7.11 1勝1敗
2020年種市篤暉(千葉ロッテマリーンズ)防御率1.00 0勝0敗防御率3.47 3勝2敗
2021年二木康太(千葉ロッテマリーンズ)防御率0.00 3勝0敗防御率4.38 5勝7敗
2021年大瀬良大地(広島東洋カープ)防御率0.00 1勝0敗防御率3.07 10勝5敗
2022年柳裕也(中日ドラゴンズ)防御率1.06 3勝0敗防御率3.64 9勝11敗
2023年平良海馬(埼玉西武ライオンズ)防御率0.00 1勝0敗防御率2.40 11勝7敗

オープン戦防御率1位で、シーズン成績も及第点の選手は約半分。打者と同様の結果になりました。

和田選手や西選手、大瀬良選手など、実績豊富な選手が、オープン戦・シーズンともに安定しているのも打者と同じです。

野球の防御率とは?意味と計算方法を解説【最優秀防御率や歴代ランキングも紹介】

オープン戦とシーズンが結び付かない4つの要因

オープン戦

オープン戦とシーズンの成績がなぜ結び付かないのか、4つの要因があります。

  • 配球の違い
  • シーズンとは異なる選手起用
  • 主力選手にとって調整の場
  • 試合数の少なさ

配球の違い

オープン戦とシーズンが結び付かない要因として「配球の違い」が挙げられます。

オープン戦では、あえて打者の得意コースに投げる場合があります。得意コースに投げる理由は、打者の情報取集。特に新外国人や新人選手に対してよく行われます。

シーズンに入ると配球が変わり、得意コースには投げてきません。逆に弱点を攻められるので、オープン戦では好成績でもシーズンで打てなくなります。

オープン戦とシーズンでは、配球が異なります。

シーズンとは異なる選手起用

「シーズンとは異なる選手起用」も要因のひとつ。

オープン戦は「投手のイニング数や投げる順番」「打者の打席数」が事前に決まっていることが多いです。実績がある選手でも、試合序盤で交代します。

シーズンではイレギュラーなことがない限り、オープン戦のような選手起用は行いません。

チームとしての戦い方自体が異なるため、オープン戦とシーズンの成績も変わってきます。

オープン戦とシーズンでは、選手起用が違います。

主力選手にとって調整の場

オープン戦は「主力選手にとって調整の場」です。

レギュラークラスの主力選手は、オープン戦で結果にこだわる必要はありません。オープン戦ではテーマを持って色々試します。

試した結果がよくなくても、シーズンでは安定した成績を残すのが主力選手。

オープン戦は主力選手にとって調整の場なのが、シーズン成績と結び付かない要因です。

試合数の少なさ

「試合数の少なさ」も要因のひとつです。

オープン戦の試合数は、シーズンと比べてかなり少ないです。試合数が少ない場合、オープン戦の時期と、選手の好調が重なるのは珍しくありません。

ただ、シーズンは長丁場なため、疲労などで調子を落とす時期が必ず来ます。シーズンに慣れていない選手が、調子を落としたままシーズン終了することもあり得ます。

オープン戦の試合数が少ないのも、シーズン成績と結び付かない要因です。

オープン戦3位の呪い

オープン戦

様々なジンクスが存在するプロ野球。そんなジンクスの中で、オープン戦に関するのが「3位の呪い」です。

オープン戦3位の呪い

オープン戦で12球団中3位にもかかわらず、シーズンでは下位に沈むケースが多い。また、Aクラス入りしても、歴史的V逸など悪い出来事が起こる。

年度オープン戦3位チームシーズン順位
2014年読売ジャイアンツ1位(リーグ優勝→CSでは1勝もできず敗退)
2015年横浜DeNAベイスターズ6位
2016年福岡ソフトバンクホークス2位(11.5ゲーム差を逆転され優勝を逃す)
2017年オリックス・バファローズ4位
2018年東北楽天ゴールデンイーグルス6位
2019年東北楽天ゴールデンイーグルス3位
2020年阪神タイガース(練習試合3位)2位
2021年埼玉西武ライオンズ6位(42年ぶり)
2022年横浜DeNAベイスターズ2位
2023年読売ジャイアンツ4位(2年連続4位でAクラスを逃す)

さらに、オープン戦3位のチームをさかのぼってみると、2007年東京ヤクルト(シーズン6位)・2008年福岡ソフトバンク(シーズン6位)・2009年広島(シーズン5位)・2010年東北楽天(シーズン6位)と、4年連続Bクラスに沈んでいます。

まとめ

  • 過去10年でオープン戦首位チームがAクラス入りしたのは、10チーム中6チーム
  • 過去10年でオープン戦最下位チームがAクラス入りしたのは、13チーム中4チームのみ
  • オープン戦3位のチームは、シーズンで下位に沈むことが多く、歴史的V逸したケースも

オープン戦は試合結果だけでなく、試合内容・選手起用にも注目してみましょう。

今回の記事が、新たなオープン戦の楽しみ方につながれば幸いです。

オープン戦と練習試合の最も大きな違いは〇〇だ!特徴も解説!